感謝とは?

「私たちの社会は競争原理のもと、取る取る、勝つ勝つという利益を追求する形で進んできている。もっとお金があればいい、もっと良い家に住みたい、もっと良い車に乗りたい、そういった欲求は誰もが持っているし、それによって競争社会が生まれ、文明は発達してきた。

今はさらに、個人の欲求を増幅させる働きが起こっている。昔は商品自体少なかった上に、ある程度の物があれば暮らしていけたから、それほど物欲を感じる機会がなかったように思う。

けれども現代は物も豊富にあり、さらに企業が商品を売るために、子供、主婦、高齢者などあらゆる世代にターゲットをしぼって戦略が練られ、購買欲を煽り立てるように、メディアを通じて連日過激な情報が流され、そして街には、これ見よがしに商品が並べられている。人々が欲しがるのは当然のことだろう。

しかし何でも欲しい、何でも足りないと思って生きていれば、常に不平不満の人生になってしまう。

そこで少し見方を変えて、自分は無事に生かされている、食べ物も着る物も与えられている、十分満ち足りている、という想いに切り換えてみてはどうだろう。

他の国では戦争によって家を失った人、食べるものもなく路頭に迷う人、餓死している子供たちがたくさんいる。

その一方で、ダイエット商品が飛ぶように売れ、食べ残しや賞味期限切れの商品が毎日捨てられている日本は、どれほど恵まれているかわからない。

常に「足りない、足りない」と思うより、「こんなに恵まれた環境に生まれて本当に良かった、こんなに与えられてありがたい」と感謝の気持ちで日々を過ごせるようになれば、今よりもずっと豊かな気持ちで生活することができるだろう。

無いものねだりをするよりも、今与えられていることに感謝の気持ちを持てる人になりたいものである。」(未来へ渡す襷よりの抜粋)

今ある物や周りの人など、悉く一切に感謝できるような想いの持ち方、利他愛を実践していこうとする想念の中に人が本当に幸せになっていくことになるのです。私も「感謝力」がある人になりたいものです…